2025年8月9日(土) 【会場開催】
上谷和美 『宇宙に繋がっている〈本当の自分〉に気づき、安心して生きていく』
出版記念 お話会

 

生まれたての頃、私たちは「善し悪し」というものを持っていませんでした。
でも、ものごころがつく頃から「これをすれば良い子、これをすれば悪い子」とか、「これをしたら褒められて、これをしたらダメ」という環境の中で大人になっていきます。
すると、いつの間にか私たちは善し悪しが基準で生きるようになります。
これは良い・悪い、こうしたらうまくいく・失敗する…etc。
そのうえで人に認められたり、社会でうまく生きていけるように適応していきます。
しかし、善し悪しをいつも探していると、自分の感覚じゃなくて常に周りにいるものに対して「自分はどうしたらうまくいくんだろう？」と、いつもそれを基準で生きていくようになっていってしまいます。
「これをしてて良いのか悪いのか」「この場にそぐわないのか正しいのか」「人がこれを見て何て言うんだろう」。
そういった物差しの中で生きているから、どんどん自分の感覚がなくなってしまう。
周りに合わせた答えを出すことを一生懸命始めて、善悪の中に埋没して苦しみが出てくると思うんです。

思考でコントロールする、というのはコントロールと同時に抵抗が起きている。
抵抗が起きるということは、自分のエネルギーを収縮させているわけです。
そうすると、本当は素直に流れているはずのエネルギーを収縮させて、どこかで自分が止めている。
エネルギーを止めていると、そこに歪みができて、病気も当たり前に起こりやすくなるし、心が辛くなるのも当たり前です。

もともと私たちは「自分の力で心地良く生きる」力を持っています。
それは誰かに合わせて生きるのではなくて、自分の感覚に合わせて、この世界を気持ち良く生きる力なんです。
その力をそがれてしまって、自分が生きれなくなるというのは、本当に苦しみの世界の中に入ってしまうってことだと思います。

自分が外側へのジャッジや評価、善し悪しの世界から離れて、ありのまま起きているものに乗っかって生きていく。
コントロールを手放して、起きることを安心して受け止めながら生きていく。
そんな生き方を私は「目覚めて生きる」という言い方をしています。

一番大切なのは「今のこの肉体・物質世界をいかに安心して生きていくか」ということです。

端的に言えば、人間としての自分が勘違いしている色眼鏡、まずその色眼鏡がどんなものがあるのかっていうのに気がつくこと。
色眼鏡をかけている自分を大切にしてあげる、理解してあげる。
そうすることで、色眼鏡がだんだん薄くなっていって、自分で意味付けしている「今自分が見ている世界」の意味づけが変わっていきます。
そして、「ありのままの世界」っていうものを見られるようになると思います。
それがこの「苦しみの世界」から「安心の世界」に変わっていくタイミングになります。